児童館プロジェクト 平成27年度以降

11/21 坪沼八幡神社自然体験ワークショップ/榴岡児童館

11月21日(土)10:00~15:30実施
場所:坪沼八幡神社周辺
参加者:榴岡児童館 児童20名、職員4名
指導:齋 正弘 サポート:SOAT 藤原、渡邊、佐藤

活動内容詳細:
 午前中は小雨がぱらついたり突然風が吹き荒れたりするも基本的には晴れのよい一日だった。子どもたちが元気よくバスから降りてきた。2、3年生各10名の集団だった。1年生がいなかったので神社までのコースを変え、子どもの背丈ほど伸びた草が茂る道を歩くことにした。

ほとんどの子どもはひっつき虫(オナモミ)のことを知らないのか(多分知らないのだろう) すぐそばを素通り。これくっつくんだよ、と言って服につけて見せたら驚いていた。アスファルトとコンクリートに囲まれた生活ではこのような植物に出会うはずもない。草だらけの道が小さな自然発見の場となった。そうこうしているうちに神社の階段まで来た。長く急な階段を見て、その高さに驚く子もいたが、黙々と登り切った。「齋じいだ!」と階段上で待つ齋じいを見つけて喜ぶ子どもたちもいた。

 境内ではいつものごとく坪沼八幡神社について齋じいから説明があった。鏡が神様だと聞いてぽかんとする子もいた。ゲームで育っている子どもたちは神という言葉から何かすごいものを想像しているのかもしれない。これから遊ぶからね、と言って全員神様に手を振って裏山に向かった。

やがて根添城の館跡まで歩き、昔の子どもたちが掘った壕の話を聞いた。いよいよ午前中の山場となる壕下りだ。ロープをしっかり持って一人ずつ壕底に降りた。そこから少し歩いて今度は昔の城の出入り口から上がった。しばらく上がってくる子がいなかったので道に迷ったかと思ったが意外に余裕の顔で上がってきた。全員が登り終え、ふと山を見るときれいな虹が架かっていた。畑の周りを歩く間もずっと虹が見えていた。緑の山に青空が広がり、そこに開く虹はなんともいえないよい気分だった。

 檜林に入るとお手製アスレチックに子どもたちは群がった。何回か参加している子もいたので遊び方はよく知っていた。ターザンロープ、一本橋、秘密基地、ブランコ、木登り、そしてシーソー、少し怖いが高見やぐらもある。子どもたちは思い思いに遊んだ。

 昼食は神楽殿と社務所に分かれて食べたが、3年生はすぐにも遊びたいのか、食べるのが速かった。全員が食べ終わるとさっそく檜の森に出かけた。

午後は釘打ちやノコギリ体験のはずだったが、齋じいが丸太を組んでオブジェ作りをしていた。するとそれを手伝う子どもが現れた。古い釘を大きな釘抜きで抜いていると「齋じい、釘打ってもいい?」「壊れているところを直せるか。」遊び続ける子どもたちとは別に修理に燃える子どもたちもいた。5寸釘との格闘が始まった。見るから大変そうだったが、諦めずに頑張っていた。

 一方、森の中に短い丸太が結構落ちていることに気づいた子がいた。「みんな、こういう木を集めて」すると5,6人の男子が木を集め始めた。何をするのだろうとみていたら、一カ所に並べ始めた。「それなに?」「ベッド」そう言って枯れ葉を集めてその上に敷いた。そしてごろんと横になった。こういう遊びは初めて見た。堅いだろうと言うと「気持ちいい!」そう言って空を見上げたのである。檜の間からのぞく空は確かに気持ちのよいものだった。

 子どもたちは坪沼の草道、じめっとした空壕、アスレチックや檜林の中で目や鼻、皮膚など五感を通して自然と触れあうことができたようだ。

目一杯遊び、感性を豊かにした子どもたちは帰りのバスでは熟睡したことだろう。 

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