9/8宮城県石巻市講師育成講座②「布のオリジナル時計つくり」

講師育成講座STEP②第二回わいわい交流会「 布のオリジナル時計つくり」
令和2年9月8日
時間:10:00~12:00 開催。
開催場所:宮城県石巻市営新渡波東集会所
対象者:地域住民11名(榎壇区町内会6名、さくら町3・4丁目町内会5名)
サポート:石巻市社会福祉協議会1名、渡波子育て支援センター1名 SOAT藤原、高橋
協力:石巻市渡波榎壇地区、石巻社会福祉協議会、渡波子育て支援センター
布素材協賛…株式会社アクタス

「わいわい交流会」について
SOATの講師育成講座で、オリジナル時計の作り方を学んだ榎壇区町内会のみなさんが講師となって、渡波地区に新しく造成されたさくら町3・4丁目町内会のみなさんに、布のオリジナル時計をつくる交流会を開催しました。石巻社協さんと渡波子育て支援センターさん、SOATはサポーターとして参加しました。

開催の様子について
榎壇区町内会の皆さん自身が、「わいわい交流会」当日のシナリオを描き、スムーズに運営出来るよう、事前準備をして臨まれました。作ったサンプルをさくら町の皆さんに紹介しながら作り方の流れを説明されるなど、大変工夫されていました。また、さくら町の皆さんの作品の良いところ、素敵なところを伝えながら一人一人と楽しそうに活動されている姿に、ワークショップ参加者としての経験、講師育成講座での学びが随所に活かされていると感じました。。

さくら町町内会のみなさんは、わいわい交流会への参加も2回目となり榎壇区のみなさんと「顔見知り」の関係になったことで純粋にものづくりを楽しみにしてお越しになった様子がうかがえました。装飾を終えた時計に乾電池を入れ、時計の針が動いた瞬間、拍手と歓声挙がりました。さくら町のみなさんがものづくりを通して感じた喜びや満足感、榎壇区のみなさんは講師としての緊張の緩和と達成感を感じた様子に、SOATの我々も大変うれしい時間を過ごすことが出来ました。

さくら町の皆さんから榎壇区の皆さんへの感想
・居間に飾って、家族に見せようとおもいます/工作をした子供時代を思い出しながら楽しかったです/次回もまた参加したいです/これからもこういう行事があるといいですね/とても丁寧で親切に教えてもらってとても楽しかったです/これからも続けたいです。

9/4 成田小学校児童クラブ 訪問「ゴム動力のおもちゃづくり」

9月4日(金)14:30~16:30「ゴム動力のおもちゃ作り」実施
参加者:成田小児童クラブ 児童50名(1年20名、2年11名、3年13名、4年6名)、職員10名
指導:佐藤、藤原 サポート:SOAT渡邊
活動内容詳細:
 予定の開始時刻にはほとんどの児童が集合した。広いが1部屋での活動だったため、コロナウイルス対策で1年生のグループと2~4年生のグループを背中合わせに座らせた。各グループも対面は避け、同じ方向を向くことと1つのテーブルに可能な限り2人掛けとした。検温、マスクの着用、手指の消毒を済ませてからの活動とした。
 1年生はおもちゃの動力部分を簡略化し、容器(本体)の装飾と動かして遊ぶことを目的とした。2年生以上の児童は動力部分の作成、装飾、遊びの3つを目的とした。当初の予定では1年生の飾り付けと2年生以上の動力部分作成、装飾を共に40分に設定したが、2つのことを行うのに時間が不足した児童もいた。

 装飾部分を担当した藤原はどのような模様にするか、イメージさせてから色紙やテープ、シール類を取りに来るよう指示。そのため、物取りに一斉に集まって混雑するということが避けられた。また、児童クラブの職員をテーブルごとに固定したことで、子どもの質問や困っている子どもに的確なアドバイスを与えることが可能となった。1年生に40分という長時間、集中させることにも成功した。

 一方、動力作成の場面では当然、説明が多く、しっかり聞き取らないといけないわけだが、聞き逃したところは子ども同士、聞きあったり、相談したりして完成さていた。ゴム動力部分に力を伝える役割の糸がゴムに絡まるアクシデントが多数発生したが、それほど慌てることもなく子供たち自身で解決していた。

 遊びに関しては、作成に使用した長机をコースに見立てて行った。これは児童クラブのアイディアだったが、床で行うよりもやりやすかったのか、子供たちは熱中して遊ぶことが出来た。コースの仕切りを机から落ちない方法として上手く活用できたのがよかった。

 遊び方を決めずに自由遊びとしたが、友達に声をかけて2~3人のグループで競争が始まった。結構長い距離走らせた子どもや走ったと思ったら突然バックして走るおもちゃなど、いろいろな走り方をするおもちゃがあった。飾り付けも女子が作るチョウチョ型おもちゃや男子が作るスポーツカー、ミサイル型やうんち型まであった。子供たちが思い描いた世界観が自由に1台1台のおもちゃに表現されていて、見るだけでも楽しかった。もちろん作った子供たちも大満足だったようで、迎えに来た母親に外で自作のおもちゃが走るのを見せていた。

 今回の動くおもちゃ作りでは児童クラブの職員さんが上手に褒めながら子供たちが飽きることなく飾り作りに集中させたということもよかった。1年生は特に自分の思いと現実のギャップに作ることを諦めやすい。そこを支えたことでその後の遊びも充実したと思う。用意されたビニール袋に大事そうに持ち帰る子どもの姿が印象的だった。

9/3 榴岡児童館 訪問「齋じいと木で遊ぼう」

3日(木)15:00~17:00 「齋じいと木で遊ぼう」実施
参加者:榴岡児童館 児童53名、職員4名
指導:齋 正弘 サポート:SOAT 藤原、渡邊、佐藤)
活動内容詳細:
 今回の「齋じいと木で遊ぼう」訪問ワークショップは2日間連続開催だった。今回使用する木材は坪沼八幡神社の檜である。今回のワークショップ用材料確保と職員研修のため、8月22日に4児童館職員が集まった。昨年までは子どもたちの元気な声があふれた鎮守の杜だが、今年はコロナウィルスの影響で一度もここでは活動していない。

<9月3日:活動2日目>
 この日は初めて参加する子どもたちもいたので、昨日よりさらに丁寧に安全なのこぎりの使い方を齋じいが説明した。真剣に説明を聞く1年生に混じり、昨日の体験者はのこぎりの使い方を言いたくてしょうがない様子。齋じいが「のこぎりの歯は…」と言うと「知ってる!」「ナイフ、ナイフ」。齋じいはそれに反応せず淡々と説明を始めるのであった。

 さて、いよいよお待ちかねの、のこぎり。のこぎりを手にした子どもたちの様子は想像したとおりだった。違いは昨日のように3本組にした木を切るのではなく、切る木を釘で固定してから切った。子どもたちは木が固定されているため切りやすかったようだ。特に1年生は大人が安心して見守ることができた。

いろいろな形に切られた積み木は奥のテントへと運ばれ、そこで紙やすり掛けしたり、積み上げて遊んだりした。積み上げ方も昨日よりバージョンアップし、太い木やかなり斜めにカットしてあるものを上の方に積んだり、より難易度の高い積み方に挑戦していた。私も隣で難しい積み方をしてみた。失敗。するとその子が同じように積み始めた。「それ、むずかしいよ。」と声を掛けたら、俄然ファイトを燃やし、成功させた。大人を負かせた瞬間である。自信と気持ちよさが一緒に訪れた。その顔が印象的だった。

 バンバンバン!「うまくできない。」と、先ほど切った木を持ってきた。檜の皮むきである。昨年度、坪沼八幡神社のワークショップに参加した子どもが檜の皮むきを覚えていた。外皮をむくと真っ白くキメ細かな木肌が現れる。檜独特のよい香りもする。「じゃあ、やるか。」そう言って皮をむいて見せた。実は昨日も少しやったのだが、目の前の子はそれを知らない。コンクリートに外皮を打ち付けて皮をむいた。まるでバナナの皮をむくように皮がむける。

「面白い。」「木がヌルヌルして気持ちいい。」その言葉を聞いて、あっという間に5,6人集まってきた。いったい子どもの耳はどうなっているのか。遠くにいても「面白い」という言葉には敏感なようだ。あまりにも多くの子どもたちが皮むきに熱中するので理由を尋ねた。(本心はあまり皮をむかない方がよいと考えたからである。)「だって、皮をむくと白くてツルツルしてきれいだから。」2年生なりの美意識による行動なのだと皮を残すことを諦めた。一度火のついた興味はなかなか消えない。数センチの厚さの木の皮から2m近くある丸太の皮はぎへと発展した子どもたちがいた。これはさすがに大きくてコンクリートの上でバンバンたたくわけにはいかなかった。子どもたちは落ちていた釘を使って皮をむき始めた。そしてかなりの時間を掛け、とうとう丸太一本、皮をむいた。次に今度は手で雑草をむしり始めた。何を始めるのかと思ったら、その草で2mの丸太を隠したのである。

 そうこうしているうちに終了時間となった。「面白かった。今度はいつやるの。」そう言いながら次々と迎えに来た保護者と児童館を後にした。

9/2 榴岡児童館 訪問「齋じいと木で遊ぼう」

9月2日(水)、3日(木)15:00~17:00 「齋じいと木で遊ぼう」実施
参加者:榴岡児童館  児童38名、職員3名
指導:齋 正弘 サポート:SOAT 藤原、渡邊、佐藤)
活動内容詳細:
 今回の「齋じいと木で遊ぼう」訪問ワークショップは2日間連続開催だった。今回使用する木材は坪沼八幡神社の檜である。今回のワークショップ用材料確保と職員研修のため、8月22日に4児童館職員が集まった。昨年までは子どもたちの元気な声があふれた鎮守の杜だが、今年はコロナウィルスの影響で一度もここでは活動していない。
 
<9月2日:活動初日>
 「さぁ、みんなここに集まって。」子どもたちがテントの中で齋じいの周りに集まった。静かな声で齋じいが続けた。「今日は檜の木があるからそれを切って積み木を作る。みんなは積み木を作ったことはあるかな。」そう言って割った丸太と箱に入った市販の積み木を見せた。

「こういうきれいな積み木を作ったんでは買ったものと同じになるからいらない。違うのが作りたい。」子どもたちは一体どんな積み木を作るのだろうとわくわく顔だ。「君たちはのこぎりって知ってるか。使ったことはあるか。」1年生はのこぎりという言葉は知っていたが、使った経験はなかった。齋じいは小型のナイフを取り出し、のこぎりの歯の構造についていかに危険なものか説明した。

 その後、子どもたちが丸太をテントの中に運ぶと齋じいが3本を組み合わせて立て、そのうちの細い木を切り始めた。「俺が終わったら今度はみんなが切るんだよ。」最初は3年生が切った。そして2年生。最後に1年生が切った。1年生は使ったことのない危険な道具を使うということに興奮した。体中の力をのこぎりに注いで木を挽き始めた。見るのとやるのは大違い。のこぎりが思ったように動かない。「引くとき力を入れて。」と言われても、これが引けないのだ。力一杯のこぎりを動かそうと上半身と下半身の動きがバラバラになった。それでも初めての道具は魅力的で、諦めようとしない。やがて扱いに慣れ、丸太が切れてくると、もう楽しくてしょうがない。力を使い果たして動きを止めると、友達から「がんばって。あと少しで切れるよ。」と声援が飛ぶ。そうすると途中でやめるわけにはいかないのだった。「がんばって。もうすこし。切れる、切れる。」さらに声援が飛んだ。

 初日はこのほかにブルーシートの「モッコ」を使って庭の雨水が溜まったところの土木工事をのこぎりと並行して行った。砂場の砂を男子がスコップでモッコに入れて運び水たまりを埋めて、また砂場へ戻った。これの繰り返し。単純な作業なのだが竹竿を肩に担いで運ぶのが楽しいようで、いつまでもやっていた。

 テントは3張り用意したが、一番奥のテントでは切った木を使って積み木遊びをした。切り口がガサガサだったり、斜めだったりしたが、上手に積み上げて遊ぶ子が出てきた。もちろんバランスよく重ねないと不揃いな積み木たちは倒れてしまう。そのスリルが楽しいのだった。無心に何回も挑戦する姿は見ていて気持ちがよかった。児童館職員も今の1年生がここまで本気になってのこぎりで木を切ったり、集中して何かをやることができるなんて素晴らしい、と感動していた。9月とはいえコロナ禍で新1年生になったのはほんの数ヶ月前、しかも卒園式も入学式もなんとなくしかやってこなかった子どもたち。だからちょっとでも逞(たくま)しさを身につけた姿に驚くのだ。

9/1宮城県石巻市講師育成講座①「おさらい会/布のオリジナル時計つくり」

令和2年9月1日
時間:10:00~12:30 開催。
開催場所:宮城県石巻市 榎壇会館
対象者:地域住民5名
講師・指導:SOAT藤原、高橋
協力:石巻市渡波榎壇地区
布素材協賛…株式会社アクタス

取り組みについて
・榎壇地区にお住いのみなさんを中心に、震災前からお住いのみなさんと震災後に移転されてきたみなさんの親睦、及び渡波子育て支援センターを核とした世代間交流の促進を目指しています。そのきっかけとして「わいわい交流会」と称したものづくりを手段とした活動を行います。

今回は3つの活動を行いました。
オリジナル時計つくりの実践

前回のわいわい交流会の振り返り

次回のわいわい交流会の事前準備

振り返り
・今回は、布を選ぶのにかかる時間、デザインを考える時間など、それぞれの作業にかかる時間を意識しながらおさらい会を進めました。
・「布を選ぶのに20分もかかっていたの?」「これは事前に準備していかないと時間内に終わらないね」など、ワークショップの一連の流れを時間と行程を意識して受講していただきました。
・前回のわいわい交流会の振り返りを行う中で「さくら町のみなさんは楽しんでくれたかな?」「私たちも楽しかったね」と、参加者の満足度を気にされるなどのお話がありました。その様子に榎壇地区のみなさんの地域を思う気持ちや、講師としての成果を意識される様子を感じました。
・次回のわいわい交流会に参加されるみなさんがどうしたら楽しんでくれるか、完成品を持ち帰る満足感を感じてもらえるかを意識しながら事前準備と役割分担をされていました。

「自然素材で昆虫標本をつくろう!」

開催日時:2020年8月10日(月祝)11:00~16:00
開催場所:TBCハウジングステーション仙台駅東口 屋外
参加者:12名(大人1名、子ども11名)/7組
指導:SOAT佐藤、サポート:加藤

自然素材を組み合わせて昆虫や動物を作り、標本風に仕立てるワークショップを開催しました。
新型コロナウイルス対策として、参加前の検温、手や道具の消毒、座席の間隔を開ける、マスクの着用等を行いながらの実施となりました。

まずは木の枝や葉っぱ、数種類の木の実など、いろいろな素材の中から好きなものを選びます。
「あ、これ羽根にできそう。」と素材からイメージを膨らませたり、「ツノに使えそうな木あるかな?」と最初に作るものを決めてから素材を探したり、それぞれに完成形を考えながら素材探しをしていました。

使う素材が決まったら、グリーンモスを敷き詰めた木箱の中に自由に造形をしていきます。
小さなお子さんは親子で一緒に作り、「虫って足何本だっけ?」「これはどこに置く?」とコミュニケーションを取りながら仲良く参加していました。
夏の暑さにも負けずに集中して取り組み、カブトムシ、クワガタムシ、蝶、うさぎ、犬、架空の生物など、それぞれに個性豊かな作品が出来上がりました。

完成した参加者からは「楽しかった!」という感想が多くありました。
たくさんの素材から使うものを探したり、自由に形を作れた事が特に楽しかったようです。
「夏休みだけど、今年は短いしあまり出掛けられない。」と残念がる声も聞かれましたが、このワークショップが少しでも楽しい夏の思い出になっていれば嬉しいです。

8/26 新田児童館 訪問「大きな布に絵を描こう」

8月26日(水)14:30~16:30 「大きな布に絵を描こう」実施
参加者:新田児童館 児童76名、職員4名
指導:SOAT佐藤晴香 サポート:SOAT 藤原、渡邊

活動内容詳細:
今回も3蜜を避けるため、外での活動とした。30度超えの午後の活動ということで熱中症対策のテントを3張り準備してスタートとした。簡単な準備運動を行い、描き方の説明と待つ順番などについて説明を行い、その後4年生による布へのデモンストレーションがあった。何も描かれていない大きな布にスー、スーと気持ちよさそうに線を描いた。その様子を見ていた1年生は早く自分もやってみたいという顔つきだった。先輩によるデモンストレーションは見事に成功した。

人数の関係で特大サイズの布チームとその半分の大きさのチームに分かれ、それぞれが笛の合図で絵を描いた。ルールは笛が鳴ったら次の人たちに交代、である。笛が鳴ると絵の具が用意されたところに小走りで集まった。ローラー、刷毛、好きな色を仲良く選び、それぞれが思い思いの線を描いた。ローラーで長く線を引く子ども、ぐるっと弧を描くこども、刷毛でドンドンたたくように色を置いていく子ども、布に絵の具をこすりつけるように刷毛で塗る子ども、いろいろだ。やり方一つ一つが子どもたちの個性であり、パフォーマンスだった。

「手や足に絵の具を付けて直接布に描いてもいいよ。」と言われたが、すぐにそれをやる子どもはいなかった。汚れるのはいやなのかな、と思っていたら、女子が足に絵の具を付け始めた。ペタペタペタ……。そのまま大きな布の上を歩き出した。思ったより足跡がつかなかったようで、今度はべったり絵の具を塗って再挑戦。その様子を見ていた他の女子もまねをしだした。何人かやっているのを見て安心したのか、あるいは刺激されたのかはわからないが、今度は男子も始めた。すると女子は手にも絵の具を付けてペタペタ。男子も始めた。男子はペタペタではなく、しっかり手形を付けようと布に手を押し込むように力を入れてやった。

ローラーや刷毛が一巡したところで次はスタンプによる表現に挑戦した。スタンプは事前にSOATが用意したものを使った。

いろいろな模様があるので、どれにするか迷いながらも上手にスタンプを押すことができた。中には力強くパンチするようにスタンプして楽しむ男子もいた。

一人2,3分の活動(2回繰り返し)だったが、5メートル近い大きな布に体全体を使って描く経験などなかったので、子どもたちは十分満足できたようだ。大きな絵が完成した直後、不思議な行動が見られた。子どもたちがぐるぐる絵の上を回り始めたのだ。それも左右両方のテントで始まったのだ。知らない人が見たら何かの儀式だ。下を向いて作品を見ながら歩くのだ。理由を聞くと「ヌルヌルして気持ちいいから。」視覚的な遊びだけではなく触覚も使った遊びを発見したようだ。子どもたちにとって今日のワークショップは楽しみ尽せる内容だったようだ。

8/24 成田東小学校児童クラブ 訪問「ゴム動力のおもちゃづくり」

8月24日(月)14:30~16:30 「ゴム動力のおもちゃづくり」実施
参加者:成田東小児童クラブ 児童36名、職員5名
指導:佐藤晴香 サポート:SOAT 藤原,渡邊
活動内容詳細:
 定刻より若干早めのスタートとなった。1年生だけ16名が長いテーブル8つに座った。予定より早くテーブルに着いた子どもはテーブルに置かれた準備物をいじって遊びだした。丸めてある糸を伸ばしたり,紙パイプを転がしてみたり。興味津々だった。
「今日は何をやるか,わかる人?」「……」だれも何をやるか,知らなかった。指導の佐藤が動くおもちゃの見本の糸を引いて床に置いた。ゴロゴロゴロ。トレーの容器が動く様に驚く子どもたちがいた。「えっ,なにそれ。」「今日はこれをみんなで作ります。」
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ここから子どもたちの格闘が始まった。1年生だけなので,糸を紙パイプに貼る作業も大変だった。「赤い点のところにまっすぐセロテープを貼って糸を留めます。」簡単なようだが,これが難しい。セロテープが切れない子ども,まっすぐに貼れない子ども,そもそも指示を聞きそびれている子ども。「矢印の方を自分に向けて,トレーの穴から糸を出します。」と言われてもトレーの穴に糸が通らない。矢印の向きにまで気を配る余裕はないのだ。なので,糸を引いても走る方向が逆だったりした。まぁ,これはこれで面白かった。とにかく自力で頑張って動くおもちゃが完成した。このことが子どもにとっては満足だったようだ。
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その後でマジックペンや色紙,テープ,シールなどSOATが用意したものをいろいろ使って楽しそうにマイカーに装飾を行った。昆虫や飛行機に見立ててデザインした子どももいた。よほど嬉しかったのだろうか,床を走らせたら羽がひらひら動いたと教えに来た。
隣の部屋では当初の予定と違ってほぼ同時に2・3年生が同じ動くおもちゃづくりを始めた。3年生は紙パイプに輪ゴムを巻くところからスタートした。輪ゴムを紙パイプの両端にぐるぐるっと2重巻きするのだが,全員ができた。学年が上がるということはこういうことなのだと実感させられた。トレーの穴に糸を通すところで紙パイプの左右を取り違える子どもがやはり若干いた。友達と走る方向が違うことに気づき「あれ?」と言いながらも笑って喜んでいた。何回か遊んでいると糸が動力部分に絡む子どもが出てきたが,大人が直すのを見ていて自分で直す子どもも出てきた。自分で修理できるおもちゃは壊れない。そういう意味でよいおもちゃとの出会いになったのではなか。
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 3時半過ぎから体育館に移動して全員で自作のマイカーで遊んだ。体育館内は蒸し暑かったが,子どもたちは元気に遊んだ。糸を長く出して犬の散歩状態で遊ぶ子どももいて,こういう遊びもあるんだと,子どもたちから教えられた。彼らにしてみれば「動くおもちゃ=動かして遊ぶ」でなくてもよいのだった。引いて遊ぶ,もありなのだ。自由に遊んだ後は10人ずつのリレーゲームを行った。子どもたちが描いた絵で埋め尽くされたコースレーンを長くつないで並べ,その間に2列で競争した。
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3年生対1年生。もしかしたら1年生が勝つかも,という期待は外れた。やはり3年生が強いのだった。1年生は故障車が次々出た。3年生からも故障車は出たが,周りからの声がけに焦りながら自力で直した。なんとか自分の力で窮地から抜け出そうとする力が3年生になると身についてくるものなのだと感心した。レースの後はまた自由におもちゃで遊び,終了となった。戻るときもおもちゃを犬のように引きながら帰る子どもの姿が印象的だった。
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8/18 福島県富岡町サロン活動支援SOAT「ものづくり相談会」

令和2年8月18日
時間:13:00~16:00 開催。
開催場所:福島県双葉郡富岡町社会福祉法人富岡町社会福祉協議会福祉センター 小ホール
対象者:地域住民20名(住民13名、富岡町社協7名)
講師:千田教子(パッチワーク・布小物作家)SOAT/藤原、佐藤、高橋
協力:富岡町社会福祉協議会
素材協賛:株式会社アクタス

ゆうゆう倶楽部の活動をするなかで「いろんなものを作ってみたいけど何を作っていいのかわからない」、「一人じゃなくてみんなで集まって好きにものをつくる時間があればいいな」などの声を多くうかがってきました。
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それらの声をもとに、今回「ものづくり相談会」を開催しました。会場にものづくりの専門家を3名配置し、それぞれの専門分野から住民さんへのレシピの提案や、ものづくりに関する質疑応答を行いました。
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今日の学びを復習したり、持ち帰ったものづくりの経験や知識をお友達や家族と共有できることを期待し、すべての作品にレシピをつくり練習用の布やレザーと一緒にお渡ししました。

ものつくり相談(ワークショップ)について
布で「ものづくり」(講師:千田教子)
参加されたみなさんは、あれもこれもたくさんの作り方を学びたい様子でとても手作りが好きな方がたくさん集まってくれたようでした。
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ミシンを用いる手法の他に、自宅では手縫いでも再現できる手法もお伝えすると、とても熱心に具体的な質問も多くいただきました。
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「ほかの人たちも参加すればいいのにね」「今度は〇〇さんにも声をかけてみよう」などお話をされながら、とても満足した様子でした。

レザーで「ものづくり」(指導:SOAT佐藤)
提案したレシピに時間の限り取り組む、またはレシピに無いオリジナルの作品作りに挑戦するなど、みなさんそれぞれのスタイルで参加して戴きました。
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普段、材料としては使う機会のないレザーを用いて、創意工夫をしながら制作できる自由度は、制作意欲を刺激したようでした。
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支援員のみなさんにもレシピを用いたサンプルつくりをしていただきました。今日の体験が地域の中で活きることが期待できました。

自由な「ものづくり」(指導;SOAT藤原)
自由なものつくりでは2つの目的ので、7種類の手法を用意しました(①多様な手法を体験していただく②特定の講習に参加者が集中し3密の発生しないよう参加者の分散を図る)
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「ボンドだけで出来る」「針も糸も使わない」「自宅にあるもので再現できる」など手法を多様にし、レシピは過去に他地域で参加者の関心の高かったもの、地域の支援員のかたのアイデアから生まれたもの、再現しやすい物などコンテンツを厳選したことで、無理なく楽しく学んでいただけたと感じています。
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8/7 福島県いわき市第5回講師育成講座①「布のオリジナル時計つくり」/「身近なものでカルトナージュ」

令和2年8月7日
時間:10:00~16:00 開催。
開催場所:福島県いわき市 富岡町社会福祉協議会いわき支所 多目的交流施設
対象者:支援員9名
講師・指導:SOAT藤原、高橋、千田教子(パッチワーク・布小物作家)
協力:富岡町社会福祉協議会いわき支所
布素材協賛…株式会社アクタス

午前10:00~12:00
実践①「布のオリジナル時計つくり」
支援員のみなさんからの「実用的で老若男女を問わないものづくりを学びたい」とのリクエストにより実践を行いました。
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今回のオリジナル時計は手軽に作ることができます。自分で考えながら作った時計を自宅で実用することで、達成感や満足感を感じて頂けることが期待できます。
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これから、テーマや季節などを組み込んで男性はじめ多くの方に参加してほしいとの感想も多く聞かれました。

PM13:00~15:00
実践②「身近なものでカルトナージュ?!」
このコンテンツは、支援員のみなさんの声から生まれました。それは「実用的で、住民さんの家庭にあるものをリメイク・リサイクルして作れるものはないだろうか?」講師もみなさんの声にお応えするため、様々な工夫を行い、今回はダンボールと牛乳パックを土台に使う「カルトナージュ風小物」を作りました。
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応用作品の見本を見ながら、みなさんからは早くも「オリジナルのアイデア」や「家のおもちゃ箱を使って練習してみよう」などの声が聞かれ、今後の交流会の充実が期待できました。身近なものや箱などに布を貼る「ひと手間」で住民の皆さんに心にゆとりや楽しみを持っていただけたら嬉しいです。
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15:00~16:00
講師育成講座 全5回開催の振り返りについて
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受講したみなさんの声
・教わったことを住民さんにうまく教えられるか不安だったが、受講の回数を重ねることで自身がつきました。
・沢山のアイデア、サロンに活用できるものばかりで大変参考になりました。
・自分たちが作ることによって、参加者の方の立場になって準備することができるようになる(気づく)と思います。
・交流会に大いに役立ちます。世代間交流、生きがいつくり、介護要望、ひきこもり防止、情報交換の場に活用できます。
・役立ちそうです。住民さんがやりたいことを聞いて、実践していければよいと思います。 など

7/30岩手県大槌町 講師育成講座①「レザーの扱い方基礎編」/「つまみ細工基礎編」

令和2年7月30日
時間:10:00~14:30 開催。
開催場所:岩手県上閉伊郡大槌町
対象者:地域住民8名
講師・指導:千田教子(パッチワーク・布小物作家)、SOAT藤原、高橋、
協力:ままりば、源水地区自治会
布素材協賛…株式会社アクタス

大槌町の源水地区と吉里吉里地区のみなさんに、今年度初となるものづくりの講師育成講座を行いました。

午前 レザーの扱い方基礎編 「ベルトポーチつくり」
・昨年度行った講師育成講座「レザーの小物つくり」を受講し、吉里吉里地区でレザーの小物をつくるワークショップを開催されている方から、「もっといろいろ作ってみたい」との声が参加者からあると伺いました。
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・基礎技術の実践を取り入れながら、作品を完成させる喜びも感じていただけるように「レザーのベルトポーチ」をテーマに開催しました。
・ハトメ・マグネットホック・カラビナ・カシメ・法制の技法を学んだことで、実際に自身の地域のみなさんの顔を浮かべながら作品の構想もされていました。

午後 つまみ細工のお花つくり基礎編 「お花のチャームつくり」
・素材が手に入れやすく地域でも展開しやすいもの、また外出自粛が余儀なくされた場合でも自宅でも気軽に取り組めるものとして「つまみ細工」の基礎編を学んでいただきました。
・「丸つまみの花びら」と「剣つまみの花びら」の2つの技法を実践し、その花びらをつかってチャーに仕立てました。準備作業の時の布の扱い方などの質問もあり、作る意欲が感じらました。
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「自分たちで覚えたことで地域でやってみたいこと」
・つまみ細工のお花をつかって、共同制作。花を作って貼り合わせてひもにつるしてつるし飾りにしたらどうか?みんなで取り組むことが生きがい作りになるように皆で案を出し合いものつくりを楽しんでいきたい
・レザー小物 トレーや小物入れなど実用的な物をテーマにしてはどうか。年齢や性別を問わずに展開できるのではないか。
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8/5新田児童館 訪問「舟を浮かべよう」

8月5日(水)13:00~15:00 「舟を浮かべよう」実施
参加者:新田児童館 児童71名、職員9名
指導:齋 正弘、サポート:SOAT 3名(藤原、佐藤,渡邊)

活動内容詳細:
いつの間にか齋じいの周りに人だかりができて竹の木っ端が浮かぶか,実験。浮かばない。職員がどこからか緩衝材の発泡ウレタンを持ってきた。それを細く切って先端をハサミでチョン,チョン。舟のできあがり。子どもたちもまねしてハサミでチョン,チョン。マジックで色を着けてマイボートのできあがり。
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 一方,庭の中央では太い竹を割って舟を流す樋作りが始まった。鉈(なた)で3,4メートルもある竹を高学年の児童が割り始めた。もちろん彼らにとっては初めての体験である。
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「鉈って,危ないよね。怖くないかな。」始めは恐る恐る鉈の背を金槌でたたいていたが竹は思うように割れてくれない。もっと怖い顔をしてたたくように齋じいからアドバイスがあった。しばらくするとパン!という音がした。「音聞こえたか?」「うん,聞こえた。」竹が割れると音がすることを話すともう一度音を聞きたくて先ほどの男子が真っ赤な顔でさらに鉈の背を叩き始めた。「○○くん,かっこいい。」近くで見ていた女子にそう声をかけられ,脇目も振らずひたすら竹割りに励んだ。「僕もやりたい。」「私もやりたい。」と竹割りが高学年には人気だった。
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 竹の節抜きを低学年が終えると竹製樋のセッティング。
用意したバケツに水をくんで端から流して,いよいよマイボートでの遊びが始まった。外気温は確実に30度超えの中での水遊びは楽しいようで水くみに忙しい子ども,うまく流れない部分の修理をする子ども,樋から流れる水を両手で受けて楽しそうにしている子ども。プールにためた水を掛け合う子ども,溜まった水を小さな入れ物で砂場に運んで遊ぶ子ども。竹切りに挑戦する子どもや切った竹で館長が作った竹馬で遊ぶ子どもなど,久しぶりに思いっきり遊んだ。
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いろいろな遊びの中で子どもたちに教えられたことが2つ。1つはプラスチックの樋である。ガムテープがうまくつかない部分があり,何度か貼ろうとしたがつかなかった。どうするのか見ていると「こうすれば?」といってガムテープを上に持ち上げ,樋に架かる橋に見立てた。
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2つめは見た目においしい泥団子の作り方である。これは1年生のとい君直伝である。みんなに教えたら,というと「いいよ。でもちゃんと名前もさ,出して。じゃないと僕が教えたことがわかんないでしょ。」というので名前を公開。

おいしい泥団子の作り方
泥を手早くクルクルって丸める。→乾いた砂をまわり(表面)につける。→さーとまわりをなでる。→ちょっと磨いてみる。→だめならもうちょっと乾いた砂をつけてみる。
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 熱中症が気になる天気だったが,子どもたちは全身汗まみれ,水まみれになりながら思いっきり遊び,ストレス発散できたようだ。
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