11月21日岩手県大槌町/いきがいつくり「積木プロジェクト×gift by gift」

開催日:2018年11月21日(水)
開催時間:10:00~11:30
開催場所:岩手県大槌町地域子育て支援センターかりん
参加:地域住民12名(男性5名、女性7名) 子ども9名 職員3名、
指導:SOAT 藤原久美子、渡邊廣一、佐藤晴香 サポート:NPO法人つどい 元持幸子
 協力:NPO法人つどい、NPO法人かたっぺし、
   社会福祉法人大槌福祉会大槌町保育園・大槌町地域子育て支援センター、
材料協賛:株式会社アクタス、株式会社アカセ木工、JSR株式会社、JSRトレーディング株式会社、

<活動の様子>
積木贈呈式
IMG_0131_800IMG_0133_800IMG_0113_800
 大槌町ではダンディ・クラブという団体(地域住民主体の生きがい仕事づくりをしている男性グループ)があり、積み木プロジェクトでは積み木作りに興味を持っていただいた。3回目となる今回のプロジェクトにも参加いただき、積み木遊びを盛り上げていただいた。子育て支援センターに集まったのは0歳児から4歳までという、積木遊びにぴったりの対象であった。
IMG_0118_800IMG_0124_800IMG_0138_800
 積み木遊びの内容としては王様が島(絨毯見本)を家来たち(幼児)に大きくするよう命じ、出来上がった島に家を建てたり、釣りをして食糧を確保したりするというものであった。初めのうちは王様も子どもたちに遠慮がちに声を掛けたり、積み木を手渡したりしていたが、それを素直に受け取ってくれる子どもたちの様子に安心したようだった。0歳児は積み木をなめたり、不思議そうに眺めたり。母親の声に誘われて積み木に手を伸ばす子がいたり、ニコニコ笑顔でダンディ・クラブのおじいちゃんの方を見たり、色々だった。後から聞いたのだが、子どもに嫌われると思って近づいていいのか、わからなかったけど、笑ってくれたから安心したという感想もあった。
IMG_0152_800IMG_0174_800IMG_0171_800
子どもよりも高齢者が緊張した積み木遊びだったが、元々漁師のおじいちゃんたちは釣り遊びで積極的に子どもたちと関わってくれた。コルクや積み木でできた魚が一匹釣れるたびに「おー。うまい、うまい。」と褒めていた。子どもはもちろん褒められるから嬉しくなり、さらにもう一匹。そして又、もう一匹と釣り上げる。床に敷かれたブルーシートの別の場所ではテープを貼って三陸鉄道のレールを作ってくれたおじいちゃんがいた。そこを積み木列車が通る。「これは貨物列車だな。」そう言って子どもに渡すと、子どもはそれを線路において動かして遊んだ。
IMG_0175_800IMG_0189_800IMG_0199_800IMG_0204_800IMG_0210_800
「すごい。すごい。そこまでいったが。」楽しげに遊ぶおじいちゃんと自分の子どもの姿に母親との会話が自然と弾んだ。「何歳なの。」「まだ2歳です。」「2歳でこれくらいできたらたいしたもんだよ。」このような会話が、気づけばあちらこちらから聞こえてきた。母親同士の会話も弾んだ。普段は顔は知っているが話したことがない親同士が積み木遊びを通して仲良く情報交換していた。
IMG_0215_800IMG_0217_800IMG_0158_800
 積み木プロジェクトでは積み木を作り、プレゼントするという活動を通して高齢者の生きがい作りと世代を超えた交流を図ることを目的としているが、子ども・親・高齢者の3世代の交流と母親同士という同世代の交流が実現した。今回の活動ではダンディ・クラブのおじいさんたちは、まるで孫を見るような優しい笑顔となり、子どもも笑い、母親は自分たちの親より上の世代の人たちと話す貴重な機会となった。

11月20日岩手県・講師育成講座ステップ②「針を使わない花びら巾着作り」

11月20日(火)
場所:岩手県下閉伊郡大槌町 シーサイドタウンマスト
講師:佐々木さん、松田さん、サポート6名
SOATサポート:藤原、渡邊、千田、
地域参加者:10名
協力:NPO法人つどい
材料協賛:株式会社アクタス
10:00~12:00準備作業.打合せ
事前準備の確認(布の裁断と折線のアイロン掛けまで)打ち合わせでは講座の進め方を確認。
IMG_0011_800
13:00~14:30 「針を使わない花びら巾着作り」開催
半年間、SOATの講師育成講座を一緒に体験してきた仲間のサポーターと一緒に今年度最終回のワークショップ開催。
IMG_0014_800IMG_0017_800IMG_0024_800IMG_0025_800IMG_0037_800IMG_0051_800
参加者の声
・友達から来てって言われてきました。楽しいく作ることができました。
・針を使わないで作ると聞いていたが、本当か?と信じず針と糸を持ってきたが本当に針と糸を使わずに作れたのでびっくりした。
IMG_0064_800
14:30~16:30
最終回振り返り
ボンドの使い方が大事だと思った。教えるためには自分も練習しなければいけないのと準備が大変なことがわかった。
自分も楽しいと思ったので他の住民にも楽しさを教えれると思った。花びら巾着は可愛いのでたくさんのみんなに教えることができるといいなと思った。
準備作業もしたので自分たちでも講座を開きたい。など、前向きの声を聞くことが出来ました。

サプライズで半年間頑張った地域住民講師育成講座受講生の為の修了式を行いました。
IMG_0073_800IMG_0075_800IMG_0089_800IMG_0094_800IMG_0096_800IMG_0069_800
3・11で津波による被災をし避難所から仮設、昨年12月より復興住宅などに移住して新たなコミュニティづくりに挑戦している皆さんには副賞として、「来年の干支の亥の押絵作り」を開催しました。
みなさん手作りの好きな人達なので楽しんで作っていました。
早速家に飾って年を迎えたいと話ししていました。

岩手県児童館・放課後児童クラブ協議会 実技研修会~新聞紙を使った造形あそび~事業報告

開催日:2018年9月25日(火)
開催時間:9:45~12:00
開催場所:ふれあいランド岩手 1階ふれあいホール(岩手県盛岡市三本柳8-1-3)
受講者:60名
講師:齋正弘(元宮城県美術館教育普及部長・SOAT理事)
サポート:SOAT 藤原久美子、佐藤晴香
IMG_20180925_095255IMG_20180925_115823
岩手県内の児童館・放課後児童クラブの職員を対象に開催された実技講習会で、齋正弘氏が講師となり、新聞紙を使った造形あそびの実践を行いました。
「新聞紙を天井まで届かせる」というお題が出され、高い所で7~8mはありそうな会場の天井を見上げた参加者は、一瞬驚いた表情を見せます。
DSC_0757DSC_0759DSC_0764DSC_0765DSC_0766DSC_0767
始めに新聞紙を折る、巻く、などの基本の造形によって、それぞれどのような強度が得られるのかを一緒に確認し、その特徴をふまえて参加者は各自で方法を考え、お題に挑みました。
複数人で相談しながら協力して作るチームもあれば、1人で自分のイメージを黙々と作り上げている方もいました。
もちろんすぐにイメージ通りにはいかず、やってみてわかる事もたくさんあります。失敗しては原因を考えながら、「こうすると立つんじゃないかな?」「ここが弱いから補強しよう」などと試行錯誤を繰り返しました。
そのうち一番最初にお題を達成した方が現れ、その方法を見た周りの方は「え、そんな方法も良いの?」と驚きながら、〝固定概念にとらわれない自由な発想で考える″という事に気付きます。
その後は数組が新聞紙を天井の高さまで届かせる事ができ、達成できなかった方も良い所までは出来ていたり、それぞれの作品に創意工夫がたくさん見えていました。
DSC_0770DSC_0772DSC_0774
その後は作った作品を壊して、新聞紙を細かく裂く作業を行います。そうして出来上がった新聞紙の山を集めて両手で抱え、一斉に空中に高く投げると、大量の紙のシャワーが自分達に降りそそぎます。
IMG_20180925_113602
「うわー!」「楽しい!」と会場には笑いがこぼれ、視覚的な面白さや感覚的な気持ち良さを全身で体感しました。
最後に全ての紙屑を袋にぎゅうぎゅうに詰めてまとめ、遊びの延長で会場を掃除して終了です。
参加者からは「雨の日はこういう活動をしてみたいね。」「子どもはこれをやったら絶対楽しいし為になると思う。」などの声が聞かれ、さっそく自分の職場で実践する構想が浮かんでいるようでした。
児童館・放課後児童クラブは、子ども達が学校では学びきれない大切な事を学ぶことができる場所です。
今回の造形あそびを通して五感を使ったさまざまな学びが体験出来た参加者の皆さんは、きっとそれぞれの場所で子どもたちを豊かにする活動にいっそう取り組んでくれることと思います。

H30年度児童館協働プロジェクト・坪沼自然探検WS/11月17日成田・成田東小学校児童クラブ

開催日時:11月17日10:00~15:00
場  所:坪沼八幡神社周辺
参加者数:成田児童クラブ児童 24名 職員5名
     成田東児童クラブ児童 8名 職員5名
講師:齋正弘
サポートSOAT:藤原久美子、渡邊廣一、佐藤晴香、西村優衣子

活動内容詳細:
 今回が坪沼神社での今年最後の活動だった。
両児童クラブの子どもたちは去年からのリピーターも多く、バスから降りるときも、田道を歩くときも慣れたものだ。赤い橋を渡ると「あー。あの階段だぁ。」とちょっと意欲減退。私たちや児童クラブ職員から「頑張ろう!」、「若いんだから。元気,元気。」と声を掛けられていた。実際上り始めると、子どもたちは足取り軽くスイスイ長い神社の石段を上り始めた。若くない私たちは元気なく「わかってたけど、きついねぇ。」と子どもたちに聞かれないよう、小声でつぶやいたりしていた。
DSC00007_800DSC00011_800DSC00028_800DSC00030_800DSC00042_800DSC00035_800
 今日は坪沼農園の畑に作業をしに来た人だけではなく、猟友会の人や猟犬、生出市民センターの活動などもあり、神社周辺がなんとなく賑やかだった。それで齋さんは鎮守の森を歩くコースを少し変えて歩いた。数日前までの天気予報では怪しい空のはずが、いい感じに日が照り、活動日和となった。それに気をよくしたのか、齋さんが「よし、今日は谷を降りる!」と根添館の壕跡に子どもたちと移動した。小学校の1,2年生が多い中、冒険が始まった。
DSC00066_800DSC00068_800DSC00088_800
 「このロープをしっかり握って降りるぞ。」まず齋さんが下へ降りて見せた。すると男子がワクワク顔で挑戦し始めた。小さくてもそこは男子で、勇気いっぱいズルズル滑りながら急斜面を降りていった。その姿に女子が負けまいと降り出した。そんなわけで、ほとんどの子どもたちが谷を降りきった。当然、降りたら上る。急斜面をロープにつかまって全員自力で這い上がった。この活動が子どもたちにはなかなか人気だったようで2度、3度と降りてくる子どもたちがいた。この活動が終わり、遠回りしてお手製アスレチックのあるヒノキ林に向かった。谷下りで疲れたのか、「ただ歩くだけだと疲れる。早く帰ってゴロンとしたい。」そう言っていた男子が、林につくと真っ先に木に登っていた。これだから子どもの言うことをすぐ信じてはいけないのだ、と勉強になった。
DSC00100_800DSC00101_800DSC00103_800DSC00116_800DSC00126_800DSC00142_800
 ヒノキ香る林ではノコギリで木や枝を切る子、釘打ちに熱中する子、丸太橋を渡って遊ぶ子、アスレチックに登って遊ぶ子など、色々だった。長い石段を登り、森を歩き、谷を下りそして上り、畑を遠回りにここまで歩いてきた低学年の子どもの体力には驚く。「疲れたんじゃない。」と優しく声を掛けると「へーき。」と一瞬で返された。
DSC00125_800DSC00130_800DSC00148_800
 午後は白菜の収穫が待っていた。
DSC00085_800DSC00082_800
農家さんが手入れをしてくれた畑で一人一人大きく育った白菜を収穫した。「白菜は好き?」「キュウリは好きだけど、煮る野菜は嫌い。」「じゃ、もらっちゃおうかな。」「だめ、ママに持って行くから。」「そうだよね。重いけど頑張って持って行こうね。」畑では農家さんに手伝ってもらって根を切った白菜の袋詰めに苦労した。どの子も重くて持ち上げるのが大変そうだった。スーパーで売っている白菜が実際にはこのように畑に成っていて、こんなに重いとは知らなかっただろう。頑張ってなんとか持ち上げたどの子の顔も皆笑顔だった。子どもたちは重い白菜を持ちながら帰りのバスまで歩いた。今日一番の苦労はこの場面だったかもしれない。
DSC00174_800DSC00160_800DSC00179_800
山裾に立つ家々と刈り取られた田んぼの様子を見たり、山を歩き、畑で格闘し、本当の土の匂いを感じ、釘を打ったり木を切ったり、丸太の上を歩いたり。青空を泳ぐ赤トンボを見つける子もいて、今年最後の坪沼探検はこの子たちと一緒にとても素敵な体験ができた素晴らしい一日となった。
DSC00185_800DSC00194_800DSC00203_800

11月15日福島県本宮市/いきがいつくり「積木プロジェクト×gift by gift」

開催日:2018年11月15日(木)
開催時間:10:00~11:00
開催場所:もとみや幼児の家保育園
参加:地域住民6名(男性3名、女性3名) 園児22名 職員6名
指導:SOAT 藤原久美子、渡邊廣一、佐藤晴香、西村優衣子、SOAT取材:早坂泉
協力:本宮市社会福祉協議会、NPO法人子育てさぽーとくらぶ
材料協賛:株式会社アクタス、株式会社アカセ木工
IMG_0016_800IMG_0001_800IMG_0009_800
<活動の様子>
 積み木プロジェクトの3回目を初めて行った。復興住宅近隣にある保育所に積み木を作った方の代表として地区会長さんが簡単な贈呈式を行い、積み木遊びがスタートした。積み木は4箱作り、布を敷いた床に並べて置かれたが、「一人2個か3個持って行っていいよ。」とSOATスタッフが声を掛けると「わー!」と大声を出して一斉に積み木めがけて走り出した。その勢いには周りで見ていた保育所職員さんも私たちも、そして積み木を作った高齢者の方々も驚いた。地区会長さんは子どもたちの様子を見て「こんなに喜ばれるんですね。」と嬉しそうだった。
IMG_0029_800IMG_0032_800IMG_0039_800
 遊びの内容としては、SOATが持参した絨毯のサンプルを自由に並べて島を作り、積み木で王国を作るというものだった。王様(地区会長)の「島を作れ!」の合図で子どもたちが今度は絨毯のサンプルに群がって、あっという間に幾つかの島ができ、そこに積み木で色々なものを作り始めた。お城があったり、高い塔があったり、思い思いの形ができた。
IMG_0040_800IMG_0042_800IMG_0045_800
中にはうまくいかず壊しては立て、立てては壊しを繰り返す子や横に並べる子など、本当にやることが色々だった。積み木作りに携わった他の方々も、いつの間にか子どもたちのパワーに引っ張られ一緒に活動に参加していた。うまく積み木を立てられない子に積み木を渡したり、一緒にテープを切るのを手伝ったり、ほしい色のペンを探してくれたり、孫みたいな子どもたちと一緒に遊んだ。同じ地区に住んでいながら知らない者同士の世代を超えた交流ができた瞬間だった。
IMG_0047_800IMG_0054_800IMG_0059_800
 しばらく遊んだ後、床に敷いた布にペンで自由に書いていいことにした。積み木には布テープを貼ってもいいことにした。するとあちらこちらでお絵かきが始まり、その隣に積み木が並んだ。中には積み木と関係なくお絵かきに夢中になる子がいたり、布テープで積み木を貼り合わせロボットを作る子も出てきた。子どものユニークな発想を見ていると大人まで楽しくなった。
IMG_0065_800IMG_0068_800IMG_0073_800
活動予定の50分はあっという間に過ぎた。活動終了後、七五三のお祝い給食をごちそうになりながら園児たちとさらに楽しい会話が弾んだ。地区会長さんは王様のはずが、いつのまにか王子様と呼ばれていた。
IMG_0076_800IMG_0037_800IMG_0036_800IMG_0069_800IMG_0087_800IMG_0085_800
積み木プロジェクトはギフト・バイ・ギフトということでヤスリ掛けなどの活動を進めてきたが、受け取った子どもたちの笑顔にやりがいを感じ、一緒に遊び、笑い、楽しい時間を共有できた素晴らしい1時間となった。

H30年度児童館協働プロジェクト・坪沼自然探検WS/11月3日成田・成田東小学校児童クラブ

開催日時:11月3日10:00~15:00
場  所:坪沼八幡神社周辺
参加者数:児童館児童23名 保護者1名 職員9名
講師:齋正弘
サポートSOAT:藤原久美子、渡邊廣一、佐藤晴香、西村優衣子

活動内容詳細:
 成田児童クラブと成田東児童クラブが合同で活動を行った。子どもたちは「おはようございます。」と元気よく挨拶をしながらバスを降りた。何度もSOATの活動に参加している子の中にはバスを降りてすぐスタッフに駆け寄って行く嬉しそうな姿も見られた。11月になり虫の姿は少なくなったが、川沿いの道では猫じゃらしや服にくっつく実を見つけてみんなで遊びながら進んで行った。
DSC00021_800DSC00023_800DSC00026_800
晴れたこの日は本殿近くの広場にブルーシートを敷き、ひと休憩して身支度を整えた。準備が出来るとさいじいのもとに集まり、神様へ挨拶をした。
DSC00040_800DSC00032_800DSC00055_800
 林探検では、今までと違う道のりを進み、「枝がいっぱいで大変だ。」「足元に段差があるから気を付けて。」と周りをしっかりと確認しながらゆっくり歩を進めていった。根添館跡近くの谷下りでは、ほとんどの子が積極的に挑戦していた。
DSC00066_800DSC00073_800DSC00080_800
「やらない。」とはっきりと決めた数名は、みんなが戻るまでの間、お城跡の広場で栗を拾ったり駆け回って遊んだ。
 この日は午前中に大根の収穫が行われた。葉の部分も含めると1年生の伸長程になりそうな立派な大根を、それぞれ2本収穫した。大きな大根を抱えた子どもたちは「重すぎるよ。」「もうだめだー。」と運ぶ途中で立ち止まる子もいたが手伝おうかと聞くと、みんな「だいじょうぶ。」と頼もしい顔つきで答え、自分の力だけで運びきった。
DSC00088_800DSC00103_800DSC00108_800
 大根の収穫後少し早めにお昼休憩をとった。
持参したおにぎりを食べ終わると小休憩の時間も、子どもたちは遊び続け午後の活動を待った。
DSC00119_800
 活動再開より一足先に畑の観察日記を描くため、4人の子どもたちとスタッフが出発した。
DSC_0023DSC_0021DSC_0030
掘り出したばかりの大根と、大きく立派な白菜をそれぞれの完成で描いていた。すこし悩む姿もあったが、スタッフがすこし助言をするとすぐに手を動かし始めしっかり観察をしながら書き終えることが出来た。
DSC00144_800DSC00154_800DSC00150_800DSC00142_800DSC00140_800DSC00131_800
 午後の活動が開始され、みんなでヒノキ林に移動した。こどもたちは木登りやそれぞれに興味のある遊びを自分で見つけて遊び、木の枝をノコギリで切ったり釘でつなぎ合わせてものづくりに挑戦していた。ノコギリや釘打ちは何かを作りあげる面白さ以上に、普段できないその作業工程自体を楽しみながら道具の使い方を学んでいた。
ヒノキ林で大いに満喫した子どもたちは「帰りたくない。まだやりたい。」と渋々顔で片付けをした。帰り支度を済ませた後に今年度最後の活動だという実感が沸いたのか、景色を眺めて寂しそうに立つ姿なども見られ、子どもたちにとって坪沼での活動がどれだけ楽しみだったか、思い出深いものになったかを改めて感じた。
 長期にわたり中々ない経験をした子どもたちはきっと、楽しかったこと、もっとやりたかったこと、失敗や成功した時の気持ちを忘れずにいてくれることだろう。

11月9日福島県会津若松市/いきがいつくり「積木プロジェクト」1回目

開催日:2018年11月9日(金)
開催時間:10:00~14:00
開催場所:会津若松市 県営年貢町団地
参加:地域住民19名(男性13名、女性6名)、サポート:みんぷく5名
指導:SOAT 藤原久美子、渡邊廣一
協力:NPO法人みんぷく会津
材料協賛:株式会社アクタス、株式会社アカセ木工、
<活動の様子>
 積み木プロジェクトを企画した意図として、高齢者の生きがい作りと男性のワークショップ参加を促すということがありました。今回、会津若松市で開催した積み木作りのワークショップはまさにSOATの思いが通じたような内容となりました。
IMG_0029_800IMG_0034_800IMG_0036_800
 活動の流れとしては、1箱は完成させたいという地域の方々の希望もあり、材料のヤスリ掛け、ワックス塗り、積み木磨き、積み木箱の装飾のすべての工程を行いました。各工程30分程度の予定でしたが、5つのテーブルに分かれ、それぞれ一人3個程度積み木を渡され、丁寧にヤスリ掛けを行いました。粗目のヤスリは掛けるのに力がいりますが、そこは高齢男性の腕の見せ所となりました。各工程30分ほどしか時間がありませんでしたが、1箱分のヤスリ掛けが時間内に終わりました。堅い木材なので角をしっかり削るようお願いしたのですが、「これくらいでいいかな。」と何度もそれぞれのテーブルから確認の言葉が掛けられました。仕上げのヤスリ掛けでも「これでどうかな。」と心配そうに質問され、「OK」の返事にほっとした方もいました。ヤスリ掛けが完成したところでワックスを塗り、積み木箱の四つ角に皮を貼って補強をし、午前の活動を終了して11時30分か40分には昼食の予定でした。
IMG_0041_800IMG_0047_800IMG_0066_800IMG_0071_800IMG_0074_800IMG_0077_800IMG_0082_800IMG_0094_800IMG_0097_800
ところがあいた部分に皮を貼ってデザインしても良いと告げたところ、活動意欲の火が燃え上がりました。皮を小さく切ってハートを作ったり、クマや三角形に切ったり皮の色の組み合わせを工夫したり。家まで曲尺(かねじゃく)を取りに戻った方や、魚の模型を貼りたいと取りに行った方などもいました。今回のワークショップではこれが一番盛り上がったようです。あっという間に12時が過ぎ、その後皆さんと一緒に昼食を食べながら談笑しました。「仙台からここは遠いね。いや、ありがでない。」「この人はこういうのさ、出だごとねぇんだよ。」とか、古いログハウスを修理している話等、話題が尽きませんでした。
 最後に磨き上げた積み木を箱に詰めると「おお。」「きれい。」「立派。」という声が出たのはうれしいことでした。「これは、今、みなさんがつくったんですよ。」というと、とてもうれしそうな顔をしてくれました。

大戸浜地区・「スパイスクッキング」

開催日:2018年10月28日(日)
開催時間:10:00~12:00
開催場所:福島県新地町 大戸浜地区防災コミュニティセンター
参加:地域住民25名(大人21名、子ども3名)
講師:宍戸多恵子(ハーブ上級インストラクター)
サポート:新地町役場職員4名、
SOAT4名 藤原久美子、渡邊廣一、佐藤晴香、西村優衣子

ハーブ上級インストラクターの宍戸多恵子氏を講師に迎え、スパイスクッキングを開催しました。
DSC00054_800DSC00055_800DSC00063_800
カレーの仕上げに使う「ガラムマサラ」とメキシコの薄焼きパン「トルティーヤ」を焼き、事前に準備したターメリックライスとともにオリジナルカレーを楽しむ内容でした。
ガラムマサラは数種類のスパイスをパウダー状に挽いてブレンドしたもので、今回は5種類のスパイスを用意しました。スパイスの効能や香りを好みの分量で配合し、すり鉢で細かくなるまでゴリゴリと擂り合わせました。
DSC00070_800DSC00093_800DSC00106_800DSC00110_800DSC00121_800DSC00137_800
「久しぶりにすり鉢を使ってとても良かった。」「懐かしい。」と、かつてすり鉢を使っていた頃を思い出しながらすり棒を動かすお母さん達がいました。力自慢のお父さん達は器用にすり鉢を扱い、「楽しい。」「無心になれて良い。」と話していたのが印象的でした。
トルティーヤ焼きでは、小さなボール状の生地を、綿棒で直径10㎝ほどの平たい円形に伸ばし、それをホットプレートで焼いて作りました。一人2枚焼き、2枚目は「薄焼きのほうが好みかも」と薄く伸ばしてパリパリに焼くなど、工夫が見られました。
待ちに待った試食タイムでは、宍戸さん特製のスパイスカレーの他にピクルスサラダ、ハーブゼリーを皆でいただきました。特性スパイスカレー自体も「美味しい!」と食べていましたが、先ほど作った自分専用のガラムマサラをトッピングすると、「風味が変わった。」「より本格的な感じ。」と味や香りの変化を楽しむことが出来ました。
食後はすっきりとしたハーブティーを飲んでリラックスしながら団らんし、「このスパイスはどこで売っているの?」「庭にミントがたくさんあるんだけどどう使ったら良い?」など参加者からの色々な質問に宍戸さんが答えていました。試食終了後は「自分でスパイスを作れて楽しかった。」「色々な話も聞けて為になった。」という感想や、中には「カレー屋さんでもやるかな!」という声も聞かれました。普段は馴染みの少ないスパイスやハーブの世界が少し身近になり、地域の方々との交流も盛り上がり、とても有意義で、楽しい時間になったと思います。

準備作業風景
DSC00040_800DSC00045_800DSC00047_800DSC00043_800DSC00057_800DSC00050_800

11月2日宮城県・講師育成講座ステップ②「針を使わない花びら巾着作り」

11月2日(金)
場所:渡波子育て支援センター
講師3名:百々さん、雁部さん、板橋さん、
サポート2名:金子さん、板橋さん、渡波子育て支援センター職員2名
SOAT:藤原・渡邊・千田教子
協力:石巻市渡波子育て支援センター
布端材協賛:株式会社アクタス、
参加者5組10名
9:00~10:00 準備、打ち合わせ
事前確認では、進行のしかた。布用ボンドの使い方説明確認。布用ボンドの適量を再度確認。
IMG_0058_800
10:00~11:30 「針を使わない花びら巾着作り」開催
花びら巾着作りの全体説明をしてから実際に布用ボンドとアイロンを使って花びら巾着を作りました。
IMG_0066_800IMG_0069_800IMG_0072_800IMG_0077_800IMG_0078_800IMG_0080_800
参加者感想:
・飾り付けを付けるのが楽しかった。
・布用ボンドの付け方が難しかったが、楽しく作れた。
・お菓子を入れて散歩に行きます。可愛い巾着が出来て嬉しい。
IMG_0086_800IMG_0090_800IMG_0093_800
講師の感想:
・事前に布用ボンドの付け方などを確認しておいたので良かった。
・今回は、全体に説明もできた。分担して教えることが出来て良かった。
・教えるには参加人数が丁度く、ゆっくり教えることが出来た。
12:30~15:00
振り返りミーティング
・地域の世代を超えての交流が出来た。
・手作りは苦手だったが、形になっていく楽しさも体験できた。
・手作りが好きだったので、子育て中に手作りもできその楽しさも伝えることが出来た。
・中々覚えられなくて、教えることが不安だったが準備作業で若いお母さんたちと回数を重ねる度に交流が出来たので楽しく通うことが出来た。このような活動が継続できれば嬉しい。
IMG_0103_800IMG_0107_800IMG_0116_800

11月1日宮城県・講師育成講座ステップ②「クレアート」

11月1日(木)
場所:河南子育て支援センター・パプラ
講師:清水さん、
指導サポート SOAT:藤原、渡邊、佐藤、
協力:石巻市河南子育て支援センターサポート5名
参加者13組
9:20~ 会場準備、打ち合わせ
IMG_0001_800IMG_0002_800IMG_0004_800
・事前に作成し、季節に合わせた雪だるまや星型などのクリスマスらしい飾りをたくさん用意しました。参加者は基本のパーツセットに加えて自分で選ぶ好みの飾りをフレーム上に自由に配置し、ボンドで接着していきます。
10:50~ 「クレイアート」ワークショップ開催
樹脂粘土パーツを使ったオリジナルのフォトフレーム作りを行いました。
「これは2つ並べようか?」「こっちのほうが可愛いよ。」など親子でコミュニケーションを取りながら仲良く作る姿は微笑ましいものでした。
IMG_0017_800IMG_0018_800IMG_0024_800
同じパーツでも並べ方で作品の印象は異なり、自分だけの素敵なフォトフレームを完成させることが出来ました。
IMG_0034_800IMG_0031_800IMG_0036_800
・参加者のリクエストに合わせて、SOATスタッフが実際にキャンティーやアイスクリームなどを作って見せました。
IMG_0038_800IMG_0040_800IMG_0043_800色粘土を混ぜて新しい色が出来ると、子ども達はまるで魔法を見たかのように目を丸くして喜び、粘土が力の加え方で色々な形に変わると、大人も子どもも「すごい!」「なるほど、そうやって作るんだ。」と真剣に見入っていました。

12:00~13:00振り返りミーティング
講師・スタッフからは「忙しい通常業務の中での準備は正直大変だったが、ボランティアの手伝いがあったので出来た。」「お母さん達の笑顔が見られて何より良かった。」等の感想がありました。このような活動が育児で忙しいお母さん達にとって、日々の充実感やコミュニケーションに繋がる大切な時間であることを改めて感じ、来年度以降の具体的な活動のイメージも沸いたようでした。
IMG_0051_800IMG_0050_800

10月31日宮城県・講師育成講座ステップ②「和紙のランプシェード」

10月31日(水)「和紙のランプシェード」
場所:北上保健医療センターひまわり
講師:伊勢さん、武山さん、
サポート SOAT:藤原、渡邊、佐藤、
参加者:施設利用者・大人9名 子ども2名
協力:石巻市北上子育て支援センター
9:00~ 会場準備、打ち合わせ
IMG_0056_800IMG_0064_800IMG_0066_800
・手順や注意点などを確認し、材料のセッティング等を行いました。
・作り方が分かりやすいように大きな図面を用意。
・紙の折り方について指導方法を変えてみる。
10:15~12:00 「和紙のランプシェード」ワークショップ実施
参加者には暗室で点灯したランプシェードを見てもらい、和紙の使い方と作品のイメージづくりをしました。
色和紙をはさみで切る、手でちぎるなどして好きな形にし、土台の和紙に糊で貼り付けてシェード部分のデザインを作っていきます。透かし具合を確認しながら裏表の模様の位置をこだわったり、子どもの手形を利用して紅葉した枝を描いたり、それぞれの世界観で制作を楽しみました。
IMG_0075_800IMG_0086_800IMG_0084_800
参加者は子育て支援センター利用のお母さん達で、ほとんどが顔なじみのメンバーでしたが、誘われて今回初めて参加するという方も居ました。制作を行いながらも、普段は距離が離れていたり子どもの世話でゆっくり出来ないお母さん達同士のお話も大変盛り上がり、情報交換やコミュニケションの場にもなっていました。
IMG_0088_800IMG_0097_800IMG_0095_800
最後は暗室でライトアップさせて皆で鑑賞会を行い、素敵な出来栄えの作品と記念撮影をして活動は終了です。
IMG_0109_800IMG_0112_800IMG_0116_800
振り返り
講師は最初緊張していたようでしたが、事前準備をしっかり行っていた事や、スタッフの託児サポートがあった事でスムーズに活動は進み、お母さん達の「楽しかった!」「次のワークショップも参加したい」という感想と笑顔に、ホッとした様子でした。

10月30日宮城県石巻市/いきがいつくり「積木プロジェクト」2回目

10月30日(火)
開催時間:11:00~12:30
開催場所:こども∞感ぱにー黄金浜ちびっこあそび場
参加:地域住民10名(大人10名)
指導:SOAT 藤原久美子、渡邊廣一、佐藤晴香、
東北生活文化大学教授 森敏美
協力:NPO法人こども∞感ぱにー
木端材協賛:株式会社アクタス、株式会社アカセ木工 
<活動の様子>
 積木プロジェクトの2回目は参加者が10名と前回より少なく、高齢の男性参加者が1名でした。今回は若い母親が多く、連れてきた子どもの世話と両立させながら活動に参加していただきました。
IMG_0011_800IMG_0016_800IMG_0030_800
ワックスを塗って乾かし、磨くという作業と並行して積み木を入れる木箱の四隅に皮を貼って箱の補強と装飾を行う活動がありました。「(ワックスを)どれくらい塗ればいいの。」「磨きはこれくらいでいいかな。」などと初めて会った母親同士が言葉を掛け合い、会話が始まりました。
IMG_0033_800IMG_0026_800IMG_0023_800IMG_0021_800IMG_0029_800IMG_0036_800
子育てや地域の情報など、積木プロジェクトが貴重な情報交換の場になりました。また、手先が器用で色々作ることが好きな人からはもの作りの誘いを受けて、活動の場を広げるきっかけを作られた方々もいました。また、皮貼りでは大胆に大きく皮を貼り、個性ある積み木箱を完成させ、作ることの楽しみを味わったママもいました。

 活動の最後に、この施設は冬が寒いということで株式会社アクタス様から寄贈されたマット見本を壁に貼る提案をして喜ばれました。
IMG_0001_800IMG_0043_800IMG_0006_800IMG_0007_800IMG_0010_800IMG_0045_800