【2022・SOATボランティア活動紹介】

2022年6月17日(金)晴れ
場所:福島県双葉郡富岡町JR夜ノ森駅前
2019年度 復興庁「心の復興」事業の一つとして、富岡町の小・中学生と共同制作したガラスモザイクオブジェ「~おもいでをかたちに~」は完成後、富岡町に寄贈。

2021年3月末にJR夜ノ森駅前に設置された。2022年春、何かしらの影響により汚れが生じました。
SOATは、モザイクの専門家である森敏美氏の協力を頂き、修復作業のボランティア活動を行いました。

子どもたちの想いが込められたモザイクアートオブジェは、綺麗に復元されました。

2022年度SOAT×児童館協働プロジェクト6/15成田東小学校児童クラブ訪問「砂場ワークショップ」

6月15日(水)15:00~16:30 砂場ワークショップ実施
参加者:成田東小学校児童クラブ児童 小学校砂場 22名(1,2年生) 職員4名
講師:齋正弘、サポート:SOAT4名

活動内容詳細:
砂場ワークショップが始まると同時に小雨が降ってきた。
事前に室長さんと雨の場合の活動(雨具作り)を打ち合わせていたので、砂場に集まった子どもたちを部屋に呼び戻し、ビニール袋による雨具作りを行った。「話をよく聞けよ。」齋じいはそう言いながら頭にかぶる部分、手を出す部分、それぞれ作りながら説明した。

袋の角を切ればよいということは理解したが、どこの角でもよいと勘違いした1年生もいて、ワイワイガヤガヤと楽しそうに雨具を作り上げた。雨具に絵を描いたり、腰紐を付ける子もいた。完成した順に校庭の砂場に向かった。

ある程度の数子どもが集まると、齋じいが穴掘りの説明をして、いつものように穴掘りが始まった。

2年生はスコップ、1年生はシャベルやひしゃくで砂を掘った。誰が言うともなく山ができるとトンネル掘りをする子どもも出てきた。

スコップをぐるぐる回しながら穴を縦にまっすぐ掘る子ども、川状に深く掘り進める子どもなど、掘り方はいろいろだった。活動終了30分前になると齋じいが水を流すぞ、と言った。すると子どもたちは手にバケツを持って校舎脇の水道の所へ駆けだした。

バケツの水は簡単に砂場に吸い取られていった。するとまたバケツを持って走りだした。「ここに水やって。」いつの間にかすでに裸足。水を掛けられて「きもちいい。」その声が引き金となりいつの間にかほぼ全員が裸足になっていた。

両手に空のバケツを持った子どもたちが水場めがけて何度も走って行った。子どもたちのズボンはいつの間にかぐしょぐしょ。「気持ち悪くないか。」「へーき。着替え持ってきたもん。」大人と子どもでは皮膚感覚が違うようだ。

砂場で穴掘りや水くみに燃える子どもたち。楽しそうだ。コロナで閉じ込められたストレスもおおいに発散している。そんな様子が子どもたちのはしゃぎぶりから伝わってきた。

大いに遊んだ後はいつものように砂場を元の状態に戻した。今回は砂場に入れる砂も用意してあったのでそれも砂場に足して活動を終了した。

2022年度SOAT×児童館協働プロジェクト6/15成田東小学校児童クラブ訪問「職員研修・布のランプシェード」

6月15日(水)13:00~14:00  職員研修「布のランプシェード」
参加者:成田東小学校児童クラブ児童 職員5名
講師:SOAT

<活動内容>
9月に開催予定の「布のランプシェード」について職員研修を実施しました。内容としては、ランプシェードの作り方、そのために必要な事前準備について研修を行い、事前準備を含む活動に児童を参加させることの効果などについてお話をしました。

今回の研修をスタートとし、夏休みなどを利用して9月7日の開催日までに、職員と児童が協力して事前準備を行う事になりました。

①ランプシェードの土体つくり、装飾用素材の下準備について
・どこまで事前につくり、用意するかについては、参加児童の状況を職員が判断し、必要な準備を行う
②サンプルつくり
・児童に示すサンプルは職員が制作する。そのことで児童自身が考え創意工夫するための指導(見守り)を職員も行う事が出来る。

2022年度SOAT×児童館協働プロジェクト6/11榴岡児童館「坪沼自然体験ワークショップ」

開催日時:2022年6月11日(土)15:00~20:30
場  所:坪沼八幡神社
参 加 者:榴岡児童館 児童21名(2,3年生) 職員4名
講師:齋正弘
サポート:SOAT 4名(藤原、渡邊、高橋、佐藤)

活動内容詳細:
 今回は蛍観察ということで午後からの活動だった。
3時にバスが到着すると元気よく2,3年生が降りてきてそのまま小川沿いの道を歩いた。歩いている子どもの頭が時々見える程に草丈が伸びていた。こんなに大きな草の中を歩いた経験のない子どもが多かったので、草と格闘しながら神社の石段を目指した。

 長い石段の先には齋じいが待っていた。「あっ、齋じい!」とうれしそうに子どもたちは階段を上っていった。

2年生は神楽殿、3年生は社務所にそれぞれ分かれ準備を済ませ、齋じいの待つ社殿に集合した。

齋じいはいつものように神社や神様の話、お不動様やバクの彫り物の話をしながら森の中へ入っていった。森からいったん道路に出て草深い空き地を横切った。途中小雨が降り出したが、子どもたちは背の高い草を踏み分けて進み、根添館跡まで歩いた。

途中、児童館の子どもたちが植えたサツマイモと枝豆の観察。

館の説明と地元の神様への挨拶を終えると空堀の崖下り。下った先は杉が生い茂り薄暗かったが、子どもたちは意外にも平気だった。崖下りの体験で勇気が出たようだった。

空堀を抜け、田の畦道を歩くと竹炭作りの場所があった。炭自体ピンとこない子どもたちだったが後々、見た経験を思い出すのだろう。畑を抜けて鎮守の杜にやってきた子どもたちはあまり時間のない中だったが、ターザンロープや1本橋、シーソーなど、思い思いに楽しんだ。

 5時半になって夕食、提灯作りへと活動が進んだ。1時間程度でマイ・ちょうちんを作った。2年生はスタートから熱がこもっていたが、

3年生は遠慮がちに絵を描き始めた。そして20分も経たないうちにもうこれでよい、という。「好きに描いていいんだよ、何を描いてもOK.自分の提灯なんだからね。」いろいろ声を掛けていくうちに子どもたちは心がはじけだした。

「頭の上にゾウが乗っている。すごい発想だ。」そう言われ、うれしそう。「わかった。あれ描こう。」そう言って燃え出す子。みんな楽しそうだった。

 帰る準備を済ませ、手にはマイ・ちょうちん。時刻は7時半。雨はすでに止んでいた。周りは真っ暗。齋じいを先頭に街灯のない道を子どもたちはドキドキしながら蛍探しへと出掛けた。

時期的にどうかと心配したがなんとか蛍の光を見つけることができた。「いた!ホタルいた!」うれしそうだった。

しばらく蛍観察をした子どもたちは提灯を手に足下を照らしながら元気にバスへと向かった。

2022年度SOAT×児童館協働プロジェクト6/1榴岡児童館訪問「砂場ワークショップ」

6月1日(水)15:00~16:30 砂場ワークショップ実施
参加者:榴岡児童館児童 29名 職員2名
開催場所:榴岡小学校砂場
講師:齋正弘、サポート:SOAT4名(藤原、渡邊、髙橋、佐藤)

活動内容詳細:
今年初めての砂場ワークショップだった。児童館職員の説明では1年生のみ19名参加の予定だった。活動場所は榴岡小学校の校庭東側にある砂場。1年生が児童館からまとまってやってきた。何をするのだろうという期待感が顔から伺えた。

やることは砂場に熊の落とし穴を掘る、ということだった。齋じいはこのくらい大きな穴じゃないと熊は落とし穴に入らない、といいながら砂場に円を描いた。

ここを掘るぞ、という声で1年生はシャベルやスコップを手に一斉に円の中を掘り始めた。落とし穴掘りの円からあぶれた一部の子どもたちは別の場所を掘ることになった。

子どもたちはせっせと穴を掘り、砂場の底に敷いてある黒い布の深さまで掘り進んだ。気づくといつの間にか参加者が増えていた。ほかのサテライトの1年生や2年生等々。みんな楽しそうに砂掘りをしていた。去年参加したという子どもは自分の楽しい体験談を話し始めた。

きっとこの子も体験談を話すより一緒に参加したいのだろう。似た話をしに来た子どもがほかにも数人いた。女の子たちが裸足になって砂の冷たい感触を楽しみ始めた。「冷たくて気持ちいい。」その言葉を聞いた子どもたちは「裸足になっていいの?」と言いながらあちらこちらで靴下を脱ぎ始めた。裸足になると足裏に触れる冷たい砂の感触を楽しんだ。

40分ほど砂掘りを行い、掘った砂で山を作った。齋じいが運河を掘り始めると川や池の窪みを掘る子どもたちが出てきた。「水を流すぞ。」齋じいのかけ声で子どもたちはじょうろやバケツを持って水場へ駆け出した。山の上からじょうろで水を流したが水はすぐに砂の中に消えた。

「もっと、もっと。」なんとか山の上から下まで水を流そうと必死だ。いくつものじょうろの先から水が出る。「あっ、虹だ。」その声に虹を見ようとじょうろを高く持ち直す子どもが現れた。運河や川、池にはなんとなく水が溜まり、足を入れてまた、楽しんだ。

いつの間にか予定の1時間を過ぎ、砂場直しを行った。「気づかれないように元に戻すぞ。」齋じいの言葉に子どもたちは穴や川を埋め戻した。

1年生が手足を洗いに戻った後、残った上級生が重いレーキを使って更に砂場を丁寧にならしてすべての活動が終了した。

2022年度SOAT×児童館協働プロジェクト5/28新田児童館「坪沼自然体験ワークショップ」

開催日時:2022年5月28日(土)10:00~16:00
場  所:坪沼八幡神社
参 加 者:新田児童館 児童19名(2,3年生) 職員3名
講師:齋正弘
サポート:SOAT 4名(藤原、渡邊、高橋、佐藤)

活動内容詳細:
2年生が3年生の倍の参加となった。初めての参加のため不安の方が大きい子どもたちが多かったようだ。

神社の石段まで畦道を歩くのだが、あまり周りの草や昆虫には興味を示さない様子だった。だが一人、全身興味の塊のような子どもがいた。蟻や蜘蛛を見つけて持参の図鑑を取り出した。これまでに図鑑持参の子は初めてだった。

長い石段を黙々登り詰め、ブルーシートに荷物をまとめると探検の準備をして齋じいのところに集まった。齋じいと子どもたちは神様に挨拶し、ゾウならぬバクの説明を齋じいはし始めた。意外とバクのことを知っいる子どももいた。「悪い夢を食べる、動物園で見た」、神社の彫り物を見て「こんなに鼻は長くない」と齋じいの話に答えていた。

神社の裏手の森からサツマイモの植えてある畑の脇を通り抜け、館跡の説明聞き、石造りの地元の神殿を確認、いよいよ崖下りとなった。

興味の塊少女はヘビイチゴ収集に余念がなかったが「崖降りるよ」と一言いうとすぐさまそちらに興味が移った。

3年生が命綱を桑の木に結んで薄暗い崖を降りた。前日の大雨で土はヌルヌル滑る。降り方の見本として齋じいが最初に降りた。

一人ずつ慎重に崖と格闘しながら降りていった。普段無口だという子は「こういう所は降りたことがない。危険だからね。ロープだけで大丈夫かな。」突然饒舌になったが、口ほどに足のスピードは追いつかなかった。

野外での昼食を終えると、畑で枝豆の播種を行った。

「40cm間隔に穴を掘って種をまきます。あんまり掘らないで種を2個ずつ入れるよ」と農家さんに言われ、表面を恐る恐る、掻くように穴を掘り、土をかけても種が見えてしまう、そういう子も少なからずいた。

掘ると言うイメージが農家さんと初体験の子どもたちとでは違ったのだろう。

播種の後は今年初めての「たおれるぞー」を行った。間伐用の細い檜にロープを掛けて子どもたちが力一杯引いた。

引張れー、そーれー、引張れー。あっという間に木は元株から切り落とされた。残念なことに木は完全には倒れずほかの木に引っかかったままだった。「たおれるぞー」はここでおしまい。

子どもたちはノコギリで木を切ったりターザンロープで遊んだり。一本橋に挑戦したり、シーソーに乗ったり。丸太を集めてキャンプファイヤーの炎を表現する子どもたちもいた。

子どもたちはいろいろな活動を通して一瞬にして大人っぽくなって帰っていった。

「また来るー!」朝出会った子達とは思えなかった。

2022年度SOAT×児童館協働プロジェクト5/24 成田小学校児童クラブ訪問「新聞ワークショップ」

5月24日(火)14:30~16:00
参加者:成田小学校児童クラブ児童 29名(1年生16名、2年生13名)職員2名
講師:齋正弘、サポート:SOAT4名(藤原、渡邊、髙橋、佐藤)
活動内容詳細:
最初に1年生が活動場所の体育館に集まってきた。「きょうはなにするの?」とさっそく齋じいに聞く子がいた。「新聞紙で家を作る」という答えに驚いたようだった。

齋じいが子どもたちを密にならない程度に集める、新聞紙をクルクル丸めて筒を作った。

筒を3本作り、壁に置いて新聞紙を上から掛けた。家の完成である。意外に簡単、そう思ったのか、齋じいの声がけで子どもたちが一斉にマイハウスつくりに挑戦し始めた。

ビニールテープやカラーテープが床に置いてあったが何の説明もなかった。子どもたちが気づくのを待つ作戦だった。齋じいからのアドバイスとしてはセロテープで筒の端を留めるとよいということだけだった。

齋じいのように壁を利用して家を作る子、筒3本をなんとか床に立てて、壁の代わりに新聞紙を周りに貼る子、などなど。男子の中には家を作ることよりも剣やかぶり物を作る方が得意な子どももいた。壊れては直し、壊れてはまた直し、楽しそうだった。

10分ほど遅れて2年生が合流した。2年生を集め、齋じいが新聞紙を使って家を作ることを説明した。2年生が家作りを始めると、1年生との差をはっきり見ることができた。

2年生の中には計画を持って作る子もいた。頭の中で家の設計図を考え、必要な柱の数を考え、筒だけ先に作る子、新聞紙の柱だけではうまく立たない子がいることを知り、中央に支えとなる柱を作る子などもいた。

小さいながらも我が家ができた子は早速その中に体を入れて満足そうだった。女子の中にはカラーテープを利用して楽しげに家に飾りをつける子どももいた。

そのほかにも「家」というキーワードからいろいろ想像して屋根瓦を描いたり、新聞紙をつなげて床を作ったり、活動時間が限られる中でどの子も熱心に取り組んだ。

活動終了後は散乱した新聞紙を集め、小さくちぎって思いっきり空中高く投げて遊び、すべての活動を終了した。

活動終了後は子どもたちが新聞紙をゴミ袋に集めて片付けた。

2022年度SOAT×児童館協働プロジェクト5/21榴岡児童館「坪沼自然体験ワークショップ」

開催日時:2022年5月21日(土)10:00~16:00
場  所:坪沼八幡神社
参 加 者:榴岡児童館 児童20名(2,3年生)、職員4名
講師:齋正弘
サポート:SOAT 4名(藤原、渡邊、高橋、佐藤)

活動内容詳細:
バスは10分遅れで到着した。

子どもたちはバスから降りると草がボウボウと茂る畦道を元気に歩いた。途中で虫取りを始めなかなか前に進まない子やすっかり枯れたオナモミを大事そうに手に取る子どもなど、スタートから良い反応だった。

学校教育では体験できないことを味わいに来ているのだ。神社の長い石段も誰一人へこたれず一気に登っていった。

今日は天気が良かったので境内に大きなブルーシートを広げそこに荷物を置いた。本殿前で待つ齋じいのところに集合し、神社にまつわる話、バクの彫刻についての話となった。

すると去年参加した子どもが「あれ?ゾウだよね。」なんとかバクということで落ち着いた。

一通り話が終わると裏手の森に入り、畑へ移動した。

サツマイモの成長を横目で見ながら館跡へと向かった。

源氏と蝦夷(えみし)の戦いの話、地元の神様や祠(ほこら)の話を子どもたちは聞いた。そのあと、地震で崩れた祠を職員の手で直した。

いつものように空堀下りを行った。命綱のロープを代表の3年生にお願いしたら、ロープの結び方までしっかり一人でやった。何年もこの活動をしているが初めてではないだろうか。

空堀下りを終え、田んぼを渡る風に吹かれながらブルーシートの敷かれた場所まで戻り、そこでお昼となった。開始時間が遅れたこともあり、30分間の短時間お昼休みとなったが全員食事を終え、午後の活動に参加した。

釘を打つ子ども、齋じいと木を切る子、職員が持参したマサカリで木を割る子、張り直したロープでターザン遊びをする子、ロープ登りをする子、丸太運びやシーソーをする子と、各人がいろいろな遊びを見つけ楽しんだ。

体と目、そして感性を十分働かせて夢中になって遊んだ活動もあっという間に終了時間となった。

子どもたちは最後まで元気で、帰る途中の山道でも虫を探したりしていた。バスに乗り込む前に「楽しかった。また抽選当たるといいな。」「ありがとう。」そんな言葉を聞くことができたのは良かった

2022年度SOAT×児童館協働プロジェクト5/14成田東小学校児童クラブ「坪沼自然体験ワークショップ」

開催日時:2022年5月14日(土)10:00~15:30
場  所:坪沼八幡神社
参 加 者:成田東小学校児童クラブ 児童15名(1~5年生)、職員5名
講師:齋正弘
サポート:SOAT 4名(藤原、渡邊、高橋、佐藤)

活動内容詳細:
曇り空の下、子どもたちは元気にバスから降りてきた。全員長靴履きで準備は万全だった。前日の天気予報では雨のようだったが神社のパワーか、SOATのパワーかはわからないが活動が進むに従って日差しが出てきた。

黄色い長靴の女子に「草が濡れているけど大丈夫?」と聞くと「今日のために元気を使わないようにしていたから大丈夫!」とのことだった。子どもたちは全員、畦道を元気に歩きながら濡れた雑草を踏みしめて歩いた。神社の大きな鳥居前で記念写真を撮り、いよいよ長い石段登りに挑戦した。100段近い石段は登り角度も急なのだが、子どもたちはやる気満々。途中休むこともなく一気に登り終えた。

荷物を置くと齋じいの待つ本殿へ集まった。いつものように神様への挨拶、装飾のゾウの彫り物の話をいつものように終える予定だった。が、ちょっとした事件が起きた。

それはこれまでゾウの彫り物と説明していた動物が実はバクだということが判明したのだ。悪夢を食べるバク。神社さんにも調べていただいた結果、やはりバクだったのだ。齋じいはバクの説明を子どもたちに始めた。「ゾウに見えるかもしれないが、これは夢を食べるバクだ。」

神殿裏山は早朝まで降った雨で下草はすっかり濡れていた。子どもたちは気にせず齋じいの後をついて行った。倒木に乗って遊ぶ子どもがいたり、地面観察をする子どもがいたり、それぞれ楽しみを見つけながら歩いた。

森を抜けると草ぼうぼうの空き地を歩き、根添館跡で説明を聞いた。その後館跡の説明看板裏手にある土地の神様の社(やしろ)を確認し、空堀下りに挑戦した。社は地震で屋根が落ち大量の蟻がいた。

午後はサツマイモの苗植えをした。農家さんがマルチングしていてくれた。一人3本の苗を受け取ると畑に一列に並んで苗を植えた。

苗植えが終了すると檜林に行って自由遊びの時間を過ごした。ターザンロープ、シーソー、ロープ登りなど、興味のあるもので遊んだ。ターザンロープは新たに張り替えた。昔の子どもぶりを発揮して室長さんがロープを檜の木に縛った。子どもたちは大はしゃぎでターザンになって遊んだ。齋じいと釘抜きやアスレチックの修理を行う子どももいた。

あっという間に午後の活動終了時刻となった。もっと遊びたい。どの子の顔にもそう書いてある。いろいろやりたいことがまだまだあったようだ。ここで止めるのが一番よいのかもしれなかった。子どもたちは口々のもう一回来たい。そう言いながら神社を去った。

2022年度SOAT×児童館協働プロジェクト5/10「職員研修開催報告」

開催日時: 2022年5月10日(火) 10:00~13:30
場   所: トークネットホール仙台 第2教養室
参 加 者: 児童館職員12名
(榴岡児童館3名、新田児童館3名、成田児童クラブ3名、成田東児童クラブ3名)
S O A T : 4名(藤原、渡邊、髙橋、佐藤)
講 師 :齋正弘

 齋正弘氏(前宮城県美術館教育普及部長)による「美術活動として考える毎日の作業」という講義を午前午後に渡って聞き、その後、指の長さの四角を描くというワークショップを行いました。

講義の大まかな内容としては自身の大学時代からニューヨーク時代の父親になった経験、宮城県美術館に教育普及部が創設された時の話、田中泯のワークショップを美術館で行った話など多岐にわたる内容豊富な話があふれ出しました。

前回の講話でもありましたがカメラの出現が絵画に与えた影響について説明があり、写実画から印象画、抽象画へと作家の意識の変化についての話は「見る」ことの本質との関わりにおいて興味深い内容でした。また、乳幼児の発達による造形レベルの変化や図画工作と美術の違いなど、身近な話題も知ることができました。

午後の講話では高橋由一の新巻鮭、生け花の話などから日本画の特殊性について伺いました。
講話終了後、A4のコピー用紙とトレーシングペーパーを使った簡単なワークショップを行いました。コピー用紙に人差し指の長さの四角を描いてその中心に点を描き、その点が見えなくなるまで四角内を塗りつぶし、次にトレーシングペーパーを重ね、その四角形を「見たままに」描き写すという内容でした。

受講者は四角い形を「見たまま」にサインペンで描くことに挑戦しました。
点の塗りつぶしでは鉛筆で力強く塗る人、点の周りから塗り始める人など、いろいろ工夫を凝らしていました。

見たままに塗り潰した紙にペンで着色し、お互いにできあがった作品を見せ合って楽しいひとときを過ごしました。

ワークショップ終了後、講師が差し出すトランプから受講者が1枚ずつカードを引きました。全員が引き終わると「これで今日は終わり」と講師から終了宣言が出されました。

引いたトランプの続きは何もなく全員唖然とした中で職員研修が終わりました。

2022・SOAT アートワークショップ「虹色木琴作り」

開催日時:2022年5月8日(日)11:00~16:00
開催場所:TBCハウジングステーション仙台駅東口 屋外
参加者:16名
講師:はまちひろ(美術家)
サポート:SOAT佐藤

自然素材を使ってオリジナルの木琴を作るワークショップを開催しました。
新型コロナウイルス対策として、参加前の検温、手や道具の消毒、少人数ずつの受け入れ、マスクの着用等を行いながら実施しました。

最初に、土台となる木箱に枝や実などを貼り付けたり、音板(叩いて音を出す部分)となる木片にペンで色を塗ってカラフルにしたり、パーツを自由にデコレーションしました。

電車やうさぎ、バッタ、空など、それぞれに好きなテーマでじっくりと制作に取り組みました。
木箱の中身もこだわっていて、「椅子をたくさん並べて、ここに電車のお客さんを座らせてみよう。」「中はお姫様のいる森にしよう。」などの面白いアイディアがたくさんわいてくるようでした。

音板を好きな順番で並べて繋ぎ、仕掛けを作ったら完成です。

バチで音板を叩いてみると、コン、コン、ととても良い音が鳴り響き、「わぁ、すごい!」「ちゃんといろいろな音になる!」と何度も鳴らして演奏を楽しんでいました。

「いろんな飾りを付けられて楽しかった。」「帰ったらお父さんにも見せたいな。」「作れてうれしい。」「(鳴らせてみせて)この音が一番好き!」
力作の木琴に大満足の様子でした。

2022年度SOAT×児童館協働プロジェクト4/26「職員研修開催報告」

開催日時: 2022年4月26日(火) 9:45~13:30
場   所: トークネットホール仙台 第2教養室
参 加 者: 児童館職員12名
(榴岡児童館3名、新田児童館3名、成田児童クラブ3名、成田東児童クラブ3名)
S O A T : 4名(藤原、渡邊、髙橋、佐藤)
講 師 :齋正弘

 齋正弘氏(前宮城県美術館教育普及部長)による講義「美術活動として考える毎日の作業」を簡単なワークショップを交えて伺った。

講義の大まかな内容としては前半は本当の意味での美術教育とは何か、中盤は美術とはどういうものか、見るという行為の本当の意味についてのワークショップ、後半は日本と西洋の生死観についてなどについてである。

 学校教育で美術というものは内容が図画工作であり、本当の意味での「美術」教育ではないということを具体的に話していただいた。

 一通り「美術」について話が終わると、A4のコピー用紙とトレーシングペーパーを使った簡単なワークショップを行った。内容はコピー用紙に親指の長さの四角を描いてその中に点を描く。

次にその四角内を点が見えなくなるよう塗りつぶす。

次にトレーシングペーパーを重ね、その四角を「見たままに」描き写すというものだった。
 
昼食を挟んで午後は参加者からの質問を受けた。牛の生首を土中に埋めて骨を描く作家のことと抽象画への理解についての2点が質問として出た。

 齋さんの話は多岐にわたり、参加者は楽しく聞くことができたようだ。話の内容は難しい部分もあり、職員は一言も聞き逃すまいとメモを取りながら真剣な様子だった。